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【3】TVに多く映る・・・活躍のバロメーター ワールドカップを楽しむ

 ベルギー戦、日本の1点目を決めた鈴木が吠えながらベンチへ。抱きついたのはゴン中山だった。2点目の稲本は秋田に飛びついた。
 得点が決まった瞬間に、誰よりも先にベンチを出たんであろう、ベテラン2人の姿が目に浮かぶ。ハーフタイムの前後、多くの選手に声をかけていた中田英寿の姿と合わせて、日本代表がチームとして機能しているように感じた。勝ち点は1、勝てたかも知れなかったが大丈夫、このチームならやってくれる。
 4日は私と妻と息子と3人でTV観戦。私は背番号7版ヒデのTシャツを着て、ごはんを食べながら、いざ、勝負。しばらくして妻が言った。「この人よう映るな。狼みたいな顔の」。それは鈴木のことだった。
「へえ、そうかな」と思っていたら1点目のゴール。妻はサッカーをあまり知らないが、TVに映る回数の多さが活躍のバロメーターになるとは、なるほど正論だ。そういや柳沢はほとんど映ってなかったもの。私は少しサッカー経験があるものだからサイドチェンジだのワンツーだのと叫んでいたが、「よう映るな」と言うてた人がゴールを決めた。妻へひと言。「はい、参りました」
締め切りと私のボランティアの都合で、4日の夜にこのコラムを書いているが、いよいよ神戸でも開幕する。残念ながら、一時(予選)リーグの2試合は地上波で放送されないが、美しい神戸ウイングスタジアムをニュースの中でもいいので見て下さいね。
 私が明日からのために、帽子から靴までボランティアのユニフォームをそろえていると、「修学旅行の前の日の子供みたい」と妻に言われた。「これは神戸への恩返しなんや、ボランティアとしておれは働くのだ、これは仕事だ!」と言っていたのに、うれしい気持ちはバレていたのだ。顔がニヤけてるからな。
 今回のワールドカップで、1番の被害者は1歳8カ月の息子だ。わが家にはビデオが1台、彼の好きなビデオは見られない。
 「おい竜」、将来お前のサッカー人生のために、この試合を録画するんや」
 隣で、妻は白い目で見ていた。

産経新聞夕刊2002年6月6日より


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